中国語のドラマを見ていると良く登場するセリフのひとつ「咱们zanmen」ですが「私たち」という意味になります。
「私たち」という中国語はもうひとつあります。それが「我们women」です。こちらは中国語初級者でも知っている単語ですよね。
ではなぜ我们があるのに咱们が必要なのでしょうか?
恐らく細かいニュアンスの違いがあると思い中国人の友達に聞いて調べてみました。違いについては3つに分けて解説します。
咱们と我们の違いについて①
咱们と我们は日本語に翻訳するなら全く同じ意味で「わたしたち」になります。では何が違うのでしょうか。
咱们と我们の大きな違いは聞き手を含めるか含めないかにあります。
2つのパターンを紹介
我们を使う場合を見てみます
2人の学生と1人の先生、合計3人いる状況を想像してください。
3人いるうちの学生1人が先生に対して
「我们是学生」と言いました、
中国語を日本語に翻訳すると「私達は学生です」になりますが、聞き手側の先生はもちろん含まれませんよね?左の2人だけが学生ですの意味になります。
我们は聞き手側は含まれない使い方ができるのです。ですが場合によっては含まれる使い方もできるので両方とも使えるわけなんです。
咱们の場合は?
咱们を使う場合は聞き手側が必ず含まれます。
さきほどの3人いる状況で咱们を使う場合を見てみます。
学生が「咱们是学生」と先生に言ってしまうと先生は学生ではないのでおかしく思われます。
我们は聞き手が含まれる場合と含まれない場合両方に使うことができる。
咱们は必ず聞き手が含まれる
ですので咱们を使わなくて我们だけを覚えるだけでいいんです。わざわざ2つ覚える必要は無いです。
ただ咱们と我们の2つをどちらも使える状況下で咱们を選択した場合は比較的仲が良い間柄になります。咱们のほうが親近感が湧きます。
咱们と我们の違いについて②
咱们と我们の違いはまだあります。
話し言葉か書き言葉です。
咱们は話し言葉だけしか使いません。書き言葉では見ることはありません。
我们は話し言葉と書き言葉両方に使えるのでやはり先程も言いましたが我们を覚えるだけで基本的には大丈夫です。
中国語中級レベルを超えてから「咱们」を学習するのがいいかと思います。細かいニュアンスを覚えることで中国語ネィティブとより良く仲良くなれます。
咱们と我们の違いについて③
最後の咱们と我们の違いです。
ここまで来た方は中国語をかなり勉強されていることだと思います。
私が台湾で中国語を勉強している時、一度も台湾人から咱们を聞いたことがありません。台湾では咱们を使いません。ですので咱们という中国語が聞こえた場合は中国人だと判断できます。
そして台湾だけでなく中国の南の地方も咱们を使わないそうです。
まとめ
さて咱们と我们の違いについて3つ話しましたが理解できましたでしょうか?
私も中国人の友達に教えてもらう前は咱们と我们はまったく同じだと思ってましたが、細かいニュアンスの違いがあったんですね。簡単にまとめると
- 聞き手を含むか含まないか
- 話し言葉と書き言葉
- 北方人と南方人